アトピー性皮膚炎

TOP > 診療メニュー > アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎の治療は
過度に恐れないこと、
自己判断で治療をやめないことが
重要です。

アトピー性皮膚炎は慢性的に痒みを伴う皮膚症状が左右対称性に出現し、
寛解増悪を繰り返すのが特徴の疾患です。
またこの患者さんの多くはアトピー素因を持っています。

国内の患者さんは40万人以上いると言われ、社会に広汎に見かけることができる
極めて一般的な病気です。

アトピー性皮膚炎の有病率は、乳児は6~32%、幼児は5~27%、
学童は5~15%、大学生は5~9%、30歳代は8.3%、40歳代は4.1%、50+60歳代は2.5%と年齢と共に減少し、老齢期においてはほとんど発生することはありません。

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎は症状がひどくなる時期がありますが、
正しく十分な加療を行いコントロールができれば徐々に症状を緩解に導く事ができます。
アトピー性皮膚炎の治療は過度に恐れないこと、自己判断で治療をやめないことが重要です。

アトピー素因

アトピー性皮膚炎を発症しやすい要因としてアトピー素因と言うものがあります。

  1. 1家族歴・既往歴に気管支喘息、アレルギー性鼻炎、結膜炎、アトピー性皮膚炎がある。
  2. 2IgE抗体※1を産生しやすい素因である。

※1 アレルギーの原因物質に対して働きかけ、身体を守る機能を持つ抗体。

アトピー素因があれば、アレルギーを起こしやすい体質と考えられます。
このような方で皮膚症状の荒れる方は是非ご相談ください。

アトピー素因

遺伝的にアレルギー反応を起こしやすい

アトピー性皮膚炎の病態

アトピー性皮膚炎は多病因性の疾患です。
この疾患を考える上で3つのポイント
1アレルギー・免疫異常
2バリア機能異常
3痒みがあります。
これらが複雑に絡みあり、悪循環を引き起こしているのがアトピー性皮膚炎の特徴です。

1アレルギー・免疫異常
アトピー性皮膚炎では炎症起こすT細胞というリンパ球が重要な役割をもっています。急性期には主にアレルギー反応に関与するTh2細胞がIL-4、IL-13などのサイトカインを産生し,皮膚炎の惹起、痒みを増強、角層バリア機能障害などを引き起こします。また慢性期にはTh1細胞の浸潤が見られIFN-γを産生し炎症の増強に働きます。 Th22やTh17サイトカインの関与も最近明らかになってきました。
2バリア機能障害
フィラグリンという皮膚のバリア機能を保つ蛋白が重要になります。このフィラグリンは表皮細胞を丈夫な角質細胞に変化させ、皮膚の保護・保湿に貢献します。
アトピー性皮膚炎の患者さんの一部(日本人では20%程度)にフィラグリン遺伝子異常がある事が報告されています。また遺伝異常がなくても炎症の結果フィラグリンが
低下していることもわかっています。
バリア機能障害
3痒み
アトピー性皮膚炎における痒みのメカニズムは十分にはわかっていませんが、病変部からのIL-4やIL-31、TSLPなどのサイトカインや化学伝達物質などが関与すると言われています。生活の質を著しく損なう大きな要因であり、増悪因子にもなります。
痒み
アトピー性皮膚炎の病態形成
アレルギー・免疫異常、バリア機能障害、痒みの三位一体論
アトピー性皮膚炎の病態形成にはアレルギー・免疫異常、
バリア機能障害、痒みの3つが複雑に絡み合っています。

アトピー性皮膚炎の治療

基本的には過度な皮膚の炎症を抑える目的で、
世界中で広く使用されているステロイド外用剤を使用します。
この薬には様々な強さがあり症状に応じて種類を使い分けます。
適切に使用すればほとんど副作用は起こりません。

痒みが強い場合は、副作用が起こりにくい、
人工的な紫外線を照射する治療を当院で行う事も効果的です。(≫紫外線治療について

アトピー性皮膚炎の治療

難治性の中等症以上の患者さんは、ステロイド内服、免疫抑制剤内服、生物学的製剤注射、JAK阻害剤内服などを使用します。

症状が緩解してきた場合は、ステロイドを含まない免疫調整外用剤(プロトピック)やJAK阻害外用剤(コレクチム)などを使用します。
また皮膚の乾燥を予防し保護するための保湿も大切です。
現在も新たな外用・内服薬・注射薬などの開発が続いており、より効果的な治療が期待できます。

ステロイド外用剤の使用に不安な方へ

アトピー性皮膚炎との
付き合い方

症状がほとんど出なくなり、生活が全く問題なく送れることを目標に治療していきます。

POINT

  1. 1外用薬は決められた量を塗りましょう。
  2. 2外用薬は用法を守りましょう。(処方外の患部には塗らない。)
  3. 3外用薬は続けましょう。(自己判断でやめない。悪化の原因になります。)
  4. 4保湿でしっかり皮膚を保護しましょう。
  5. 5過度な食事制限・運動制限は行わず楽しく生活しましょう。
  6. 6定期的に通院し、医師とよく相談しましょう。

悪化しても正しい治療を継続して行うことで症状をコントロールし、なおかつ落ち着いた状態を保つことができれば、徐々に症状が緩解し、良い皮膚の状態を保つことができるようになります。
正しく適切な治療を続けることで、重症でも緩解に持っていくことは可能です。

淳史院長

淳史院長

寛解を維持するための
プロアクティブ療法

一昔前までは増悪時のみ治療するという方法が一般的でした。
アトピー性皮膚炎は、炎症が軽快して一見正常に見える皮膚でもまだ皮膚炎が残存し、
治療を中止することにより簡単にぶり返してしまうことが多く、

このような治療では良い皮膚の状態を維持する事が難しい事がわかってきました。
良い状態を維持するために下記のプロアクティブ療法が有効で、日本皮膚科学会でも推奨されています。

寛解を維持するためのプロアクティブ療法

炎症が落ち着いても治療を継続

これは再燃を繰り返す皮膚症状に対し、急性期の治療によって寛解導入した後に、保湿外用薬によるスキンケアに加え、
ステロイド外用剤や免疫調整外用剤(プロトピック)やJAK阻害外用剤(コレクチム)などの抗炎症性外用薬を間歇的に塗布し、
炎症の再燃を予防し、寛解状態を維持する治療法です。
このプロアクティブ療法の導入には後述するTARCなどの病勢を反映する検査値も参考にしながら、
皮膚炎が十分に改善した状態で行われることが重要です。

プロアクティブ療法

プロアクティブ療法

アトピー性皮膚炎の血液検査

血液検査では、TARC値、好酸球数値、血清総IgE抗体値、血清LDH値を主に、時に特異IgE抗体値を測定します。
全て健康保険の適応です。

1TARC値

アトピー性皮膚炎の重症度を細やかに反映する値です。
病状に応じて鋭敏に値が変動するため、薬剤の選択や治療経過の指標になります。

2好酸球数値

白血球の種類の1つで、アレルギー疾患で増加する事がわかっています。重症度に相関して増加するため病性のマーカーとなり得ます。

3血清総IgE抗体値

アレルギー体質があるかどうかの指標になります。
TARC値と異なり短期的な病性変化は反映しないため
現在のアトピー性皮膚炎の重症度とは相関しません。

4血清LDH値

皮膚炎による組織障害を反映し血清LDH値が上昇します。
病勢のマーカーになります。

5特異IgE抗体値

血清総IgE抗体の中で、特定の物質(ダニ・ハウスダスト・花粉・食事など)にアレルギー反応があるかを個別に調べる検査です。
この反応強い事が直接増悪因子と言うことでは無いため、さらなる詳細な問診が必要です。

ステロイド外用剤の使用に不安な方へ

アトピー性皮膚炎で
よくいただくご質問

Q

アトピー性皮膚炎の治療で、高額治療を薦められることはありませんか?

A
ご希望のない治療は行いません。
Q

アトピー性皮膚炎の症状が酷く、自己判断で薬をやめ悪化しました。医師に怒られるのではと不安です。

A
怒ることはありません。相談し良い状態に戻していきましょう。
Q

遠方なので、月一回程しか受診できません。問題ないでしょうか?

A
病状によります。治療に頻回の通院が必要な患者さんには近所の病院に紹介状を書かせていただきます。

医療法人 速水皮膚科

診療科目
皮膚科 アレルギー科
院長
速水淳史
電話番号
06-6971-8817
(予約制ではありませんので直接ご来院ください。)
住所
〒537-0013
大阪市東成区大今里南1丁目12-13
かしの木ビル201
アクセス
  診療時間

午前 9:30 – 12:30
受付 9:15 – 12:30
午後 17:00 – 19:00
受付 16:45 – 19:00
予約
手術
12:30 – 15:00
  • ★印は前院長・速水誠も診察しています。
  • ※休診日:水・土曜午後・日・祝

pagetop