いぼとは
尋常性疣贅(いぼ)はヒト乳頭腫ウイルスによる皮膚のウイルス感染症です。
皮膚が傷つきやすい手、足、顔などに多く出現し、ウイルス性のため公衆浴場や家庭内での接触により感染します。
”いぼ”は通常表面がブツブツと疣状に盛り上がるできものですが、足底などは体重がかかるため皮膚の内側に隆起して硬くなります。
そのため一見“たこ”や“うおのめ”だと勘違いされることも多く、
”いぼ”と気づかずに長期間放置されて悪化することも少なくありません。
いぼの治療法
現時点で効果の高い有効性の高い方法はなく治療に難渋します。
一般的な治療法は、液体窒素による”いぼ冷凍凝固法”です。当院ではクライオ・プロを用いて、より効率的な治療を行なっています。
内服療法ではハト麦から生成される漢方薬のヨクイニンを使用しています。
ヨクイニンには表皮増殖抑制作や免疫力を高め、いぼを皮膚組織から追い出すような効果があるとされています。
また、頑固な難治性のいぼには、強酸のモノクロロ酢酸を使用し、感染した皮膚組織を腐食させる治療を行います。(保険適応外)
この他に活性型ビタミンD3製剤外用、外科的療法、レーザー療法、局所免疫療法、抗腫瘍療法、暗示療法などもありますが、
これらの治療法は一般的とは言えず、いずれも保険適応外となります。
クライオ・プロを使用した
いぼ治療について
尋常性疣贅(いぼ)の治療は液体窒素を綿棒に染み込ませ押し付ける方法が一般的ですが、当院では汎用冷凍手術ユニット クライオ・プロ(液体窒素をスプレー噴霧する道具)を使用しています。
綿棒を使用した方法では患部に接触するまでに綿棒の温度が上がり、適正な冷凍温度を維持する事が難しいのに対し、クライオ・プロでは-196℃の液体窒素を患部に効率的に直接噴霧することが可能です。
クライオ・プロは最小限の痛みで高い治療効果を得ることができるため、施術時間を短縮することができます。
この治療は尋常性疣贅(いぼ)の治療に用いる場合が多く、患部に凍傷を起こし、 ウイルスが存在する細胞ごと破壊して取り除くことで治癒させる方法です。 液体窒素を長時間噴射すると治りは早くなりますが、その分痛みも強くなりますので、反応を見ながら噴射量を調節します。
治療間隔
週に1回、保険適応で行うことができます。
1回で消失させる事は難しく、ウイルス自体が増殖するため、複数回の治療が必要になります。
1~2週間おきの治療がおすすめです。
この治療法はいぼ以外に脂漏性角化症や懸垂性線維腫などにも有効です。
クライオ・プロを使用した
いぼ治療後の副作用
施術後から痛みが続く場合があります。これは液体窒素による凍傷からくるもので通常2~3日で改善します。
また治療した数日後に、水ぶくれや血豆が生じることがあります。
これはウイルスに感染した皮膚にしっかりダメージが与えられ、効果が出ている状態のため心配は要りません。
なるべく触らないようにししてください。自然に破れてしまった場合は石鹸で洗った後ガーゼで保護をしてください。
- いぼ等冷凍凝固法
(3箇所以下) 630円 - いぼ等冷凍凝固法
(4箇所以下) 810円
※上記は保険適応3割負担の料金です。